2015_04
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(Wed)12:46

『大月氏 中央アジアに謎の民族を尋ねて』

大月氏―中央アジアに謎の民族を尋ねて (東方選書 38)大月氏―中央アジアに謎の民族を尋ねて (東方選書 38)
(2010/03)
小谷 仲男

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読み終わってしばらく経つので、細かい内容についてはだいぶ記憶が曖昧です(^-^;)
が、一言で感想を言うならば、それほど目新しい内容ではなかった、ということです。
それは、先に『スキタイと匈奴』を読んでいたからなのですが。
つまりそれだけ、月氏について記されている文献が限られているということだと思います。
本の発行年は、これの初版が1999年(この本自体は2014年発行の新装版だけど、内容は改訂されていない)、『スキタイと匈奴』が2007年なので、情報的には後者のほうが新しいことになります。
そして、この本の著者は歴史学者、『スキタイ~』の著者は考古学者、という違いがあるわけですが、文献史料が限られている以上、月氏に関する解明は今後の考古学的研究に期待するしかなさそうです。
もちろん、新文献が発見されれば、また話は別ですが。

そんなわけで、『スキタイ~』で扱っているのと同じ史料・資料をもとに考察している部分が多くありますが、当然著者が違うので、意見の違いもあります。
でも、ザックリ言っちゃうと、どちらも「東で(大)月氏と呼ばれた人々は、西でスキタイ(或いはサカ)と呼ばれた人々とだいたい同じ」と言ってるんだと思います。多分。
更に、「大月氏内の有力部族の一つが、ガンダーラ美術で知られるクシャン朝を興した」とする点でも、両著者の考えは一致してるようです。
月氏の原郷、起源については、少々見解が異なるようですが。

この本では、『スキタイ~』では触れられていない、クシャン朝についての記述にページが割かれています。
また、本の後半は、著者が中央アジアの遺跡を訪ねる旅行記になってます。

さて、この本で難点だなーと思ったのは次の2点です。
ひとつは、地図が少ない。
私は、『スキタイ~』の地図を活用しました。
もうひとつは、漢字にルビがない。
普通の漢字のことじゃないです。
中国語表記の地名や人名、そんな見たこともないもん、一般人には読めませんが何か。
休密、双靡、貴霜、高附って、何?
ちなみに3つ目がクシャンです。
他のはどう読むんでしょうね。
日本語的字面通りじゃないかもしれない。
これらは大月氏の中心的五部族の名前です。
五部族なのになんで4つ?かと言うと、残りのひとつはフォントがなかったんでここに書くのは諦めたんです(笑;
阿魯柴登、ってどう読むの?
『スキタイ~』の方の地図を見たら、アルツァイダムって書いてありました。
読めねーから!
漢検1級の人にも読めるのかどうか聞いてみたい。
確かに、初出のページにはふりがながあったり(なかったり★)ですが、ず~っとあとになってまた出てきても、読み方覚えてませんからっ★

この本と『スキタイ~』に出てくる項目を年表にし、きっちり地図を確認すれば、きっともっと理解が深まる…
深まるだろうけど、それを実際するかどうかは話が別…。
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